2020年5月1日
ジョージ・ウォーターズ、USGAグリーンセクション教育担当マネージャー

 今年は多くのゴルフコースが予算を削減して運営されています。コースケアのエチケットに力を入れることで、より良いプレーコンディションを維持することができます。
 ゴルファーとしては、プレーしているコースのケアに貢献することが大切ですが、今年は特にコースケアに貢献することが重要です。COVID-19 の流行により、多くのコース管理者(グリーンキーパー)は、予算が縮小され、スタッフ人数を減らして運営しています。彼らは芝刈りなどの重要な作業に集中することを余儀なくされ、他の多くの重要なメンテナンス作業を先延ばしにしたり、中止しています。コースはしばらくの間、こうした状態が続くことになるでしょうが、コースを良い状態に保つために私たちができることは、メンテナンスチームが最も重要な作業に集中できるようにすることです。また、私たちがメンテナンススタッフに期待していた定期的な補修も、しばらくの間は行われないかもしれないことから、私たちゴルファーがいつもより少し努力をすることで、プレーコンディションに大きな影響を与えることができるかもしれません。ここでは、この難しい期間にゴルファーがコースをケアするためにできる五つの方法をご紹介します。

●ボールマークの修理
 ボールマークの修理は、私たちが常に行うべきことです。残念なことに、メンテナンススタッフは日々かなりの時間を費やして、ボールマークを修復しており、今後何週間もプレイアビリティや美観に悪影響を及ぼすことはありません。それらは、私たちが簡単に自分たちでできる仕事です。自分のボールマークや他のいくつかのボールマークを適切な技術で修理すれば、みんなのためになるでしょう。

●ディボットを修理する
 ディボットを正しく修理することも私たちができる簡単な方法の一つです。メンテナンスチームには、修理されていないディボットを修理する器具を持っていない場合があり、そのディボットは修理されない可能性があります。不適切に修理されたディボットは、完全に回復するまでに数カ月かかることがあります。同伴者のゴルファーがフェアウェイに悪いライでのプレーを余儀なくされる危険性があります。ディボットを正しく修理することは、他のいくつかの対策と合わせて、今年のフェアウェイをスムーズに保つための良い対策となるでしょう。

●カートのルールを守る
 ゴルフカートが適切に使用されていない場合や通行量が多い場合、またはカートの運航に適切でない天候の場合などでは、ゴルフカートがコースに損傷を与える可能性があることは誰もが知っています。今年は、多くのコースで利用を1人に限定するカート利用ポリシーが採用され、コースには損傷の機会が増えることでしょう。コースの被害をできる限り少なくしようとしている今シーズンは、カート規制がより多く行われていることに驚かないでください。ルールを守り、カートを可能な限りカート道路上に置くことでコースの損傷に違いが出てきます。今年はもっと頻繁に歩いてプレーするようになっても、それも悪くはないでしょう。

●バンカーの砂を滑らかにする
 バンカーのコンディションは、日常的に私たちの慣れ親しんできた状態よりも少し荒れているかもしれません。多くのコースでは接触機会を減らすためにレーキが撤去されているでしょうし、メンテナンスチームがバンカー修理に費やす時間も以前ほど多くはないかもしれません。バンカーでの悪いライは、この世の終わりと嘆くのではなくて、クラブや足で足跡やその他の砂の乱れを均して、表面をスムーズにするよう最善を尽くせば、ひどい状態が減るでしょう。この方法は、バンカーの砂を滑らかにするには理想的な方法ではありませんが、できる限りのことをすることがすべての助けになるでしょう。

●ゴルファーの期待値を調整する
 米国の多くのゴルフ場では、今年のシーズンは予定より遅れてスタートしました。スタッフ人数と予算の問題から、エアレーションやトップドレッシングのような重要な作業は縮小されたり、また延期されたりしています。刈り込みの必要性を減らすために刈高を上げたり、数え切れないほどの細かい作業を省略せざるを得ない状況になっています。この困難な時期にゴルフ場を支援する最善の方法の一つは、コースのコンディションやプレゼンテーションが今までと違っていると感じた場合に、ゴルファーが事態に理解を示すことです。そうした背景にはそれなりの理由があり、今年は私たちが愛するゲームをプレーできていることだけで、ゴルフゲームが身近の何かを称え、賞賛するものであることを思い出させてくれています。

https://www.usga.org/content/usga/home-page/course-care/green-section-record/58/special-edition/five-ways-golfers-can-care-for-the-course.html

By 喜田 任紀

月刊ゴルフマネジメント前編集長、一般社団法人関東ゴルフ連盟グリーン委員会参与

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