スポーツ庁から今年(平成31年)1月調査の「スポーツの実施状況等に関する世論調査」結果が発表されました。
調査結果からゴルフに関するデータから全体についての数字をまとめました。調査対象は18歳から79歳でサンプル数は2万人。実施期間は1月11日~29日。

1.ゴルフ参加率
過去1年間にゴルフを実施(参加率)したのはゴルフコースが7.4%でゴルフ練習場・シミュレーションゴルフ(以下練習場と表記)が6.3%だった。対象の総人口は、総務省の人口推計(1月概算値)から18歳と19歳人口を15~19歳人口を5分の2で案分して18~79歳人口を出すと9634万人となり推計ゴルフ人口はゴルフコースが713万人、練習場が607万人となる。

2.特にゴルフをした人
この1年間で特に多く実施したスポーツという設問があり、ゴルフコースは6.3%、練習場が3.8%だった。注目されるのは実施した人口参加率はゴルフコースと練習場との差が1.1ポイントだったが、この設問では2.5ポイントと広がり、練習場はゴルフコースの6割相当と半分程度と少ない。米国風にいえば熱心なゴルファーはゴルフコースに集まるということになる。1の参加率も練習場で低く、新規ゴルファーの創造が求められているだけに練習場での取り組み強化が求められる。米国のNGFがTOPGOLF人気に注目し、Non Courseゴルファーの動向と新規ゴルファーの創造に力を入れている米国での動きを日本も参考にする必要がある。この熱心なゴルフ人口はゴルフコースが607万人、練習場が366万人。

ゴルフ参加率と推計ゴルフ人口
  ゴルフコース(%) ゴルフ練習場・シミュレーション(%) ゴルフコース(万人) ゴルフ練習場・シミュレーション(万人)
1年間にゴルフを実施 7.4 6.3 713 607
1年間で特に実施 6.3 3.8 607 366
ゴルフを始めた・再開した 1.4 1.3 135 125
今後ゴルフを始めてみたい 4.0 3.2 385 308
スポーツ庁平成31年1月調査より作成。推計人口は総務省人口推計(平成31年1月)を基に算出

3.初めてゴルフをした・再開した人
過去1年間にゴルフを始めた人とゴルフを再開した人(概ね5年間休止)は、ゴルフコースが1.4%、練習場が1.3%だった。ほぼ同数。人口は同様に135万人と125万人。

4.これからゴルフを始めたい人
今後ゴルフを始めたいとする人は、ゴルフコースでが4.0%、練習場が3.2%だ。ゴルフ業界が期待する潜在需要といえる。未経験者はややゴルフコースに関心が高いが、継続させるという点でゴルフコースと練習場で連携した取り組みが求められる。この潜在ゴルフ人口はゴルフコースが385万人、練習場は308万人で、少子高齢化・人口減少の中で業界にとっては心強い数字だが、問題は潜在需要をどう顕在化させるかという市場活性化の大きなテーマにつながる。
調査結果(総ページ数179ページ)はスポーツ庁のホームページから入手できる。
http://www.mext.go.jp/prev_sports/comp/b_menu/other/__icsFiles/afieldfile/2019/04/19/1415961_001.pdf

文責:喜田任紀

By 喜田 任紀

月刊ゴルフマネジメント前編集長、一般社団法人関東ゴルフ連盟グリーン委員会参与

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