2021年5月21日
ジョン・ダニエルズ(John Daniels 、USGA北東地域担当農学者)
ゴルフコースの管理者(グリーンキーパー、米国ではスーパーインテンデントと呼称)にとって、ボールマークが散見されるグリーンほどイライラするものはありません。多くのゴルファーがいまだにボールマークの適切な修理方法を知らないことや、修理の重要性を認識していないことを問題視することは簡単です。しかし、個々のボールマークの特徴に注目し、それが何を物語っているのかを考えた方が生産的であるかもしれません。ボールマークの形状、深さ、発生量は、グリーンの状態や管理方法を調整するためのヒントになります。
修復が困難な深いくぼみ(クレーターと言ってます)が頻繁に見られる場合は、グリーンが過度に軟化していることを示している可能性があります。有機物の濃度が高すぎて、砂を追加投入した方が良いかもしれません。あるいは、芝のキャノピーが薄く、追加の肥料を必要としているのかもしれません。あるいは、降雨後の乾燥を促進するために、散水の量を減らしたり、水はけを良くする必要があるかもしれません。
もちろん、特定のグリーン上のボールマークの頻度や重症度に影響を与える要因は数多くありますが、農学的な変更では簡単に修正できません。高い位置からショットを受けるグリーンや、前後に傾斜したグリーンは、ラウンド数が増えるにつれてダメージが大きくなることが予想されます。また、雨天が続く時期には、ボールマークのダメージが話題になります。
パッティンググリーンの構造を変えるためにスーパーインテンデントができることはほとんどありませんし、大自然の営みを止めることはできませんが、ボールマークの問題に対処し、全体的なプレー環境を改善するために、他のメンテナンス方法を改善できるかもしれません。少なくとも、過剰なボールマークの被害実態を記録することは、トップドレッシングなどの作業がなぜ重要なのかを説明するのに役立ちますし、コース管理者はボールマークを最小限に抑えるためにできる限りのことをしているが、ゴルファーの協力も必要だということを、親切に教えてくれる事例でしょう。
Northeast Region Agronomists:
Adam Moeller, director, Green Section Education – amoeller@usga.org
Darin Bevard, director, Championship Agronomy – dbevard@usga.org
Elliott Dowling, agronomist – edowling@usga.org
John Daniels, agronomist – jdaniels@usga.org
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