NGFのTheQの記事ですが、GOLF.COMでNGFの発表をフォローするゴルファー向け記事(How to convert your friends into golfers, according to new study)が掲載されています。こちらを読むとNGFの記事がさらに理解されると思います。こうした記事が日本で増えると良いですね。
米国でのゴルフブームが18カ月目に突入した今、私たちは、プレーヤーの増加とエンゲージメントの向上が中長期的にはどのように持続するのかという質問を受けていますが、その答えは、一般的には顧客の幸福度とロイヤルティに関する議論へと繋がります。
これまでの調査では、何よりも、ゴルフがお客様に受け入れられていること、快適である、自信がついたと感じてもらうことが、お客様が留まるか離れるかの最大の分岐点になると言われてきました。その通りで、これらの感情は、ゴルファーの(本能的な)時間やお金に関する合理的な懸念に勝り重要です。
私たちは今でもこのことを信じていますが、最近になって、この問題に対する私たちの見方を調整することにしました。この問題に関するNGFの過去の調査では、従属変数は「リテンション」、つまり“まだプレーしている”かどうかということでした。しかし、リテンションはコンバージョンとは異なります。いまプレーしているゴルファーは(少なくとも今のところは)継続していますが、コンバージョンしたゴルファーはゲームに対してより強い感情的なつながりを持っています。(注記 コンバージョンしたゴルファー:継続してゴルフをプレーするようになった初心者ゴルファー)
そこで、私たちは従属変数を変更しました。新しい変数は、(1)1年のうち8日以上ゴルフをする日があり、(2)ゴルフへの情熱を持ち、(3)健康で経済的に余裕がある場合にはゴルフを続けようとするゴルファーを対象としたものです。
この新しい結果変数を使って、過去10年間に大人になってからゴルフを始めた1000人の人々を特定し、彼らの性格、ゴルフを始めたきっかけ、ゴルフを始めたときに感じたことや経験したこと、現在もゴルフを続けているかどうか、そして、ゴルフに対してどの程度のコミットメント(愛着程度)を持っているかなど、さまざまな質問をしました。
ここでの重要な発見は、NGFの「コンバージョン率」が約27%であるということです。これに近年(少なくともパンデミック前)の新規顧客数を掛け合わせると、なんとその人数は、自然減による顧客離れ(病気や死亡などで失う顧客)による人数と等しい人口になります。
これでは、ゴルファーの数が増えないのも無理はありません。
そこで、コンバージョンに関連すると思われる70以上の要因を調査したところ、ある人がコンバートゴルファーになるかどうかは、かなり予測可能であることがわかりました-算出に持ちる変数に基づいて83%の確率で正確に予測できました。
最も影響力のある要因は、プロの指導を受けること、専門的な(大人の)グループで学ぶこと、達成可能な期待値を持って参加すること、楽しく入門することなど、ほぼ直感的なものでした。残念ながら、これらはすべて発生率の低い変数であることが、以下の図で明らかになっています。
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GOLF.COM記事「How to convert your friends into golfers, according to new study」から要約:
NGFの調査は、初心者ゴルファーが継続してプレーする理由を調べたものです。初心者の内、熱心なゴルファーに変わるのはわずか27%です。
・ゴルフを始めた時に「ゴルフは楽しかった」と回答した人のゴルフ継続率は51%と平均の2倍でした。
・ゴルフを始めた段階で、ゴルフに誘われた初心者の44%がゴルフを継続しています。ビギナーが安心してプレーできる環境が、熱心なゴルファーへと成長する正しい方向に向かう第一歩です。
・スクランブルのような楽しい競技イベントに参加した人は47%がゴルフを続けています。
・大人を対象にした初心者向けゴルフ教室に参加した人の継続率は高い。
GOLF.COMは以上のような点を、ゴルフ業界とゴルファーがやるべきポイントとして挙げています。やってはいけない点としては、
・ゴルフを始めた段階で、「とても楽しかった」と答えた人は51%で、「中程度、マアマア」と答えた人は23%で継続率は半分以下でした。GOLF.COMは、「ゴルフに真剣に取り組み過ぎている人が、新しいゴルフ仲間に自分と同じ取り組み姿勢を求めてはいけません。反感を買うだけですから、楽しいゴルフ時間を過ごしてください」と言っています。
・初心者の約半数が、初めての人とラウンドして違和感を覚えたと回答しており、ゴルフを継続できているのはわずか16%でした。
・回答者の過半数(57%)が、ゴルフレッスンを受けていませんでした。ゴルフを楽しむためには友達と一緒にレッスンを受ける、グループレッスンに参加して、一緒にゴルフについて考えましょう。あなたが熱心なゴルファーであるなら、周囲にいるはずのまだ熱心なゴルファーになっていない人たちに配慮を忘れずに、ゴルフの未来のためにも少し我慢しましょう。
と、ま、こんなことを書いています。是非ともGOLF.COMの記事もお読みください。英語が苦手という人も、Googleとか他の自動翻訳で十分読めます。
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(NGF記事続き)幸いなことに、私たちはこれらのうちのいくつかの要因に影響を与える力を持っています。例えば、新規のお客様と個人的に連絡を取り、再度のご利用を促すといった機会は、アンケート回答者の13%しか経験していません。
もし、現在のコンバージョン(継続ゴルファー)率をほんの数パーセント改善することができれば、毎年数十万人のゴルファーが新たにコンバージョンしてくれることになると考えてみてください。これが持続的な成長の基盤となります。
継続顧客とコンバージョン顧客を区別する要因を理解し、真の意味でゴルファーの行動を促すレバーに影響を与えることに集中することが重要です。このテーマについては、今後も継続して取り組んでいきます。
デービッド・ローレンツ(David Lorentz)
チーフリサーチオフィサー
ナショナル・ゴルフ・ファウンデーション(NGF)
出典:Rethinking the Retention Question | The Q (thengfq.com)