2022年2月17日

 ミシガン州の三つのリゾートに10のチャンピオンシップコースを展開するボインゴルフ(Boyne Golf。ボインはアイルランドの地名です。Battle of the Boynの地。1690年にウィリアム3世がジェームズ2世を破る。これにより、Stuart家のカトリックが終わり、アイルランドもプロテスタント支配下になった)にとって、この2年間は前例のないことでした。2020年にコロナウイルスが発生し、ミシガン州が他の州より少し遅れてゴルフプレー禁止の規制を緩和し始めたとき、10コースのうち、歩いてプレーできるのは1コースだけでした。ゴルフが盛んなこのミシガン州のホテルは6月までオープンできず、イン・アット・ベイハーバー、ザ・ハイランズ・アット・ハーバー・スプリングス・リゾート、ボイン・マウンテン・リゾートを擁するボインのようなデスティネーション施設はさらに困難な問題を抱えることになりました。

 それでも、ボインゴルフでは2020年後半を通してプレーが爆発的に増え、ゴルフ施設は2019年からラウンド数でわずか3%減、収益で増収を達成することができました。

 ゴルフ業界の多くの関係者と同様に、ボインGのゴルフオペレーション担当副社長バーニー・フリードリッチは、2020年後半の勢いが2021年にも続くのかどうか疑問に思っていました。

 ”21年の計画では、2020年の秋の状況には到底追いつけないと考えていたので、できる限り早い(春の)プレー解禁が必要だった”とフリードリッヒは話します。”順調なスタート”を切れたことで、増収を確保できたのですから、本当にすごいことです。20年比でラウンド数は17%増、収益では26%の増収でした。本当に素晴らしい年でした」。

 ボインGの例は、2020年のCOVID-19に起因する結果というだけでなく、2000年代初頭に記録された過去の米国での最高値を上回り、記録的なプレー総数を記録した2021年に見られた傾向の持続が確認されます。

 2020年比で約6%の増加は、ボインGで見られたような春のリバウンドが利用者増に拍車をかけたことは間違いありません。コロナウイルス関連の規制で国内1万6,000以上のコースの半数以上が一時的に閉鎖された前年と比べ、全国では3月と4月に約3,000万ラウンドも多くプレーされています。

年末のデータによると、2021年に見られた増加は、主にパブリックゴルフ場が牽引したものでした

 ディリーフィーコース、市営コース、リゾートコースでのラウンドは、2020年に比べて約7%増加しました。パブリックゴルファー全体の総ラウンド数がプライベートクラブのゴルファーの約4倍であることを考えると、これは特筆すべき増加です。プライベートコースでのラウンド数も増加していますが、2020年には運営上の制約が多くあったパブリック施設、特に旅行や観光に依存している公営コースやリゾートコースでの大きな伸びにつながっています。

 

米国ラウンド数の前年比推移

全体

パブリック

プライベート

2021

+5.5%

+6.7%

+1.1%

2020

+13.9%

+12.4%

+19.9%

 2021年に大きく伸びた自治体としてシカゴ公園区があり、Indigo Golf Partnersが運営する六つのゴルフコースでプレーが27%増となりました。

 総ラウンド数は2020年の16万7000回強から昨年は21万2000回強に跳ね上がり、この数字にはダグラスパークの無料で遊べる3ホールの学習コースを訪れた人たちは含まれていません。しかし、やはり2020年の制限を考えれば、この程度の増加もある程度理解できます。特にシカゴで特徴的でした。

 シカゴ市では全米で長期期間のゴルフ関連施設の閉鎖があり、五つの施設が約2カ月半(3月26日から6月8日まで)閉鎖されました。そのうちの一つ、コロンバス・パークは、施設の駐車場がCOVID-19のワクチン接種場に転用されたため、7月4日まで土日のみのプレーに制限されました。シドニー・マロヴィッツのコースが再開しても、コース周辺の公園が立ち入り禁止のままなので、ゴルファーはセキュリティチェックポイントを通り、ティータイム(スタート)の証明書を提示しなければなりませんでした。そのため、それらのシカゴのパブリックコースでは2020年後半にゴルフブームとなったことからラウンド数が増加したことは不思議な現象ではありません。

シドニー・マロヴィッツ・ゴルフコースの4番・5番ホールとシカゴのスカイラインPhoto courtesy: Peter Wong

「2021年は、ゴルフに適した天候に恵まれました」と、インディゴのオペレーション担当地域ディレクター、ビル・コーガンは述べています。リーグ、ツアー、選手権イベントが戻ってきました。ジュニアの参加者は、2019年比で46%、2020年比で23%増加しました。私たちのChicagoland Golf Academyでは、クリニックと個人指導のキャパシティを増やしました。すべてのプログラムは完売し、レッスンシーズンは大幅に延長し、2019年と2020年は共に81%の伸びを記録しました。コースと練習場は引き続き忙しい状況が続きましたが、秋に入ると2020年に対して若干の減少が見られます。

 同様のパターンは、東海岸から西海岸まで、すべての場所でも見られました。

 アリゾナ州のウェスティン・キアランド・ゴルフクラブでは、2021年にラウンド数が27%増加し、77,000回を超えました。

 カリフォルニア州パームスプリングスのインディアンウェルズゴルフリゾートでは、同じく前年比27%増の6万7000ラウンド超となりました。

 サウスカロライナ州のマートルビーチでは、2021年にプレー回数が19%増加し、グランドストランド沿いのゴルフ関連観光を促進するマーケティング協同組合であるGolf Tourism Solutionsが追跡調査した62コースで230万ラウンド以上のプレーがありました。この回復は、2020年にゴルフパッケージと旅行ゴルファーの喪失が地域に与えた影響と、特にCOVID-19によって通常であれば多忙な春のシーズンで大きな減少があったことを示しています。夏から秋にかけての強い増加傾向のおかげで、2021年はマートルビーチのゴルフコースにとっては約20年ぶりの最高の年となり、2017年から2019年の3年間、ラウンド数はパンデミック前の平均より12%以上増加しました。

 マートルビーチ周辺に21のコースを所有・運営するファウンダーズ・グループ・インターナショナルの社長、スティーブ・メイズ氏は、「2020年の春は順調だったのですが、その時点では、2019年のようなボリュームはほとんどありませんでした」と語っています。「しかし、あなたはその2019年の数字に近づいていて、人々が旅行しているので、良い気分になっています。そして、5月に活動のスイッチが入ったような感じでした。それは、私たちがCOVID-19前に見た状態と一致するだけでなく、COVID-19前の状態を超え始めたときでした。2021年まで、ゴルフのボリュームは堅調に推移しました」。

 2020年から2021年にかけて最大の純増を記録したのはパブリックコースであり、総ラウンド数の増加を大きく牽引しましたが、プライベートコースは高いエンゲージメントを維持しました。2021年のプライベートクラブでのプレーの前年比1%増は、パンデミック前の5年間の平均と比較して18%以上上回っています。

By 喜田 任紀

月刊ゴルフマネジメント前編集長、一般社団法人関東ゴルフ連盟グリーン委員会参与

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