NGFからの2019年ゴルフ参加状況報告
ONコース参加人口が14年ぶりに増加。OFFコース参加者が10%の急増
米国ゴルフ財団:NGF

2019年6月13日

 ゴルフプレーに参加し、ゴルフを楽しむ方法は年々進化し続けています。こうした状況をマーケット運営に反映させるために、NGF(米国ゴルフ財団:National Golf Foundation)は数年前に、ゴルフ場(ONコース)とゴルフ場以外(OFFコース)の区別なく、ゴルフ全体の消費者層をより正確に把握するための取り組みとして、ゴルフ参加の定義を拡大しました。
 ゴルフコースでのゴルフへの参加はこの数年間は安定しており、約2400万人の新たな支持者を得ています。2018年は、ゴルフコースで少なくとも1ラウンドのプレーをした6歳以上の人数は2420万人に上っています。2017年の2380万人から40万人増加しましたが、数字としては全国調査の誤差の範囲内といえますが、過去14年間で初の増加でした。
 一方、OFFコースでは、2300万人がTopgolfやDrive Shackのようなエンターテイメント性の高いゴルフ練習施設や、ゴルフ練習場、インドアーシミュレータでゴルフボールを打ち、2018年にはOFFコースでの参加率が約10%増加しました。ゴルフエンターテイメント施設の人気が高まりで、練習施設での参加者の大部分(1200万人)は、ゴルフスキルを磨くONコースゴルファーでありゴルフを学ぶ初心者です。

 ゴルフ場以外の施設でプレーした930万人とゴルフ場でプレーした人を合わせると、ゴルフ全体の参加者数は3350万人に達します。これは2017年と比較すると140万人の増加であり、4%に相当する増加はゴルフコース以外での利用者の増加です。
 従来の集計対象であるゴルフ場でのプレー人口のうち、およそ2,000万人は熱心なゴルファーであり安定しています。2018年には1950万人と推定されるこのグループは、すべてのラウンドプレー数および支出金額の95%を占めているため、ゴルフ業界で生計を立てる人々にとって重要な顧客であり、熱心なゴルファーはプレー人口の81%を占めています。
 業界は、新規参入者や非ゴルファーを対象にゴルファーの創出に関心を強めており、我々にとって心強い兆候が現れています。2018年に初めてゴルフ場でプレーした人数は260万人に達し、これは史上最高かそれに近い数字です。そしてゴルフをすることに「非常に」興味があるという1470万人の非ゴルファーがいます。この潜在需要数のほぼ半分は、経験のある休止ゴルファーで構成されており、過去1年間にゴルフコースでのプレーに参加していない人たちです。残りは、これまでゴルフコースでプレーしたことがない人たちです。
 参加総人数はわずかに増加しましたが、2018年のラウンドプレー数は前年同期比4.8%減の4億3400万ラウンドでした。これは、ゴルフにとって不利な悪天候のせいもありました。国立海洋大気協会によると、2018年は1895年以降で3番目に雨が多い年でした。

ゴルファーの全体像

 ゴルファーの全体像を表すと、平均的なゴルファーは46歳の男性で、世帯収入は10万ドルを超え、年間約18ラウンドをプレーしています。そして、ゴルフゲームはますます多様化しています。
 女性の参加者は全体の約4分の1を占め、合計570万人です。この人数には、6歳から17歳までのほぼ100万人(90万人)の女子が含まれます。女性はゴルフの総人口の23%に当たりますが、初心者(31%)、ジュニア(36%)、そしてOFFコース参加者(44%)と、この比率は全体の構成比と比べ不釣り合いです。2018年のジュニアゴルフ人口は250万人でした。過去2年間で比較するとわずかに減少していますが、最近の人口は250万人から300万人の範囲にあります。今日ではジュニアの3分の1以上が女子です、2000年は15%でした。
 そして、ジュニアのほぼ4分の1は白人以外で占められてきています。20年前には6%と少数派でした。非白人ゴルファーは、全体で400万人から500万人の規模を維持しており、2018年は前年と同数、推定430万人でした。全ゴルファーの18%に相当しますが、米国国民全体に占める白人以外の比率3分の1より低い数字です。
 最近のゴルフコースで最の成長率が高いのは65歳以上のカテゴリーです。2018年に推定420万人の「ベビーブーマー世代(日本でいう団塊の世代)」がプレーし、2017年は360万人でした。2018年は初心者の15%が50歳以上で、過去10年間で最大の割合であり、よりたくさんのベビーブーマーが熱心なゴルファーになっています。
 業界の将来の成長にとって最も切望されているのは若年成人層で、この世代の参加者数は610万人で安定しています。18歳から34歳までの年齢層の人々は、ゴルフコースゴルファーの25%を占め、さらに重要なことに、OFFコース参加者の44%を占めています。
 今後の展望としては、ゴルフへの挑戦は、ゴルフというゲームへの興味を持つ人々に対して、より多くのプレーの機会を(おそらく伝統的な形式や関与でない)提供すること、そしてより多くの初心者を献身的な参加者に育てることです。

By 喜田 任紀

月刊ゴルフマネジメント前編集長、一般社団法人関東ゴルフ連盟グリーン委員会参与

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください