1年前の今日(2020年2月11日)、世界保健機関(WHO)が正式にコロナウイルスが原因の疾患をCOVID-19(COronaVIrus Diseases-2019)と命名しました。この1年はどんな年だったでしょうか。

 前回のメールでは、2020年にゴルフ業界で起こった出来事の全体像を共有しました:ラウンド数の大幅な増加、600万人の新規ゴルファーの誕生とゴルファーがゴルフコースに戻ってきたことでゴルフの総参加人数(オンコースとオフコースを合わせて)の8%の増加を記録し、過去に類を見ない年でした。

 また、昨年の「グリーングラス(伝統的なゴルフコース)」での参加人数は約50万人の純増でした。この点に注目しています。増加した理由は、一言で言えば、記録的な参加者数の増加は、COVID-19への不安や金銭面でのミスマッチなどの理由からゴルフから遠ざかっていた多くの人のストレスが相殺されているという点です。私たちは前回のFortnightでゴルフの顧客離れについて解説を試みました。

 ゴルフ業界は、私たちのユーザーであった一部の休眠ゴルファー人たちの再開によって縮小が相殺されたとしても、マーケットは新しい顔ぶれで溢れたのは現実でした。これらの新しい人々はどのような人たちなのでしょうか? 2020年にゴルフに「参加」したいと思ったのは誰だったのでしょうか?

若者(+63万人)

初心者(+57万)

女性(+45万人)

非白人(+32万人)

 これらのグループはいずれも大きく増えており、今年は多くのグループで、ゴルフリタイアを考えていた何人かが戻ってくることを願っています。そうなれば、2021年にはグリーングラスへの参加がまた増えるかもしれません。

 しかし、私たちは期待するだけでなく、期待する以上の取り組みをしなければなりません。

 今日の伝統的なゴルフコースでプレーするゴルファーは約2,500万人ですが、この人数は25年前と同じであることを考えてみてください。全米の人口が25%増加しているにもかかわらず増えていません。これは、アメリカでのゴルフ参加率が11%以上から8%前後に低下していることを意味しています。

 我々は新しいゴルファーという有り余る財産を得ましたが、我々はそれらの多くの新規ゴルファーを維持できた時にのみ、ゲーム(ゴルフ)を成長させることができます。過去5年間で、1,300万人が初めてゴルフコースでプレーしたと推定されています。しかし、コース上でプレーするゴルファーの純増に満足している場合ではありません。私たちには、取り組まなければいけない、もっと有効な対策があります。

 それは、現在のお客様と、”オンコース “でのプレーを求めるお客様の間にある矛盾を認識することから始まります。

 伝統的なゴルフに対する潜在的な需要は今まで以上に強く、それら彼ら/彼女たちは、現在のゴルファーと比較して、驚くほど若く、女性が多く、多様で、そして平均的な収入を得ていることがわかります。このことは、現在のお客様と新規にゴルフを「始めたい」と思っているお客様を比較すると、上の図からも見ることができます。また、昨年、このようなグループから業界は大きな利益を得たことからもお分かりいただけると思います。

 このチャンスをゴルフ業界の更なる発展につなげるために、ゴルフ場やゴルフ製品・サービス会社は、目の前にある私たちに与えられた様々な機会に対し、イノベーション(革新)を起こし、適応していく必要があるでしょう。

 

次回、またお会いしましょう。

 

Joe

ジョセフ・F・ベディッツ博士

社長兼最高経営責任者

ナショナルゴルフ財団

 

By 喜田 任紀

月刊ゴルフマネジメント前編集長、一般社団法人関東ゴルフ連盟グリーン委員会参与

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