2023年6月29日

 ゴルフ需要(少なくとも「伝統的な」ゴルフ消費指標)の堅調さについて語りたいのであれば、プレー回数(ちなみに5月は10%増)ほど直接的で適切な指標はありません。

 しかし、ゴルフに対する消費者の関心と投資の重要性を評価する方法は他にもあります。

 ゴルフ用品の購入は、おそらくプレー回数の次に明らかな指標といえます。経済学的には、この種の支出は、究極的にはゴルフのラウンド以上に必要なものではなく、なくても生きていけるものであり、「非必需品」とみなされます。このような裁量的支出こそ、何が人々を幸せにするのかを最も明らかにするものといえます。

 そこで、自由に選択できる究極の裁量支出であり、ゴルフに対する需要の表れであろうゴルフ旅行もモニターしています。旅行には、計画性、コミットメント、トレードオフ、そして人によっては愛する人との激しい交渉が必要となります。つまり、ゴルフが好きでなければ、このような投資はできないわけです。

 ゴルフ旅行がポジティブな傾向を続けているのは心強いことです。今週、全米の40のゴルフリゾートおよびデスティネーション施設から話を聞いたところ、事前予約は2022年比で5~7%増加しているとのことでした。昨年の今頃、同じ人たちから事前予約が2021年を約12%上回っているとの報告がありました。

 私たちが追跡している他のデータも同様のことを物語っています:

・コアゴルファーの70%以上が、年内に何らかのゴルフ旅行を計画していると答えている。私たちはこれが野心的であることを知っているが、米国北部の半数の人たちは、旅行者の割合はパンデミック前以上になるだろう

・ゴルフ旅行バッグ(キャディバッグ、ゴルフバッグ)のオンライン検索人気は、パンデミック前より30%高いレベルを維持している(下の図を参照)

 ゴルフツーリズムは、ゴルフ需要全体の重要な指標であるだけでなく、米国のゴルフ経済の重要な構成要素であり、実際、2022年には310億ドル以上の支出を生み出す第2位のセクターです。この計算には、50マイル以上の距離を移動し、ビジネス、レジャー、または”余暇”のための主要なレクリエーション活動としてゴルフをプレーした旅行中に、ゴルフコース以外の支出(旅行、宿泊、食事、付随品など)が含まれます。

 ゴルファーはこれらの旅行でさらに90億ドルをグリーンフィー、カートフィー、レンジフィー、商品代、飲食代として支払っており、米国におけるゴルフ旅行の影響は400億ドルに達し、これはゴルフ業界の直接的な経済貢献の約40%に相当したいます。

 ああ、ゴルファーはこんなところにも行くのだ!

デイビッド・ロレンツ(David Lorentz)

出典:National Golf Foundation – Golf’s Ultimate Discretionary Expense? (ngf.org)

Reprinted with permission of NGF

By 喜田 任紀

月刊ゴルフマネジメント前編集長、一般社団法人関東ゴルフ連盟グリーン委員会参与

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