今週のメッセージは、NGFのチーフリサーチオフィサーであるデビッド・ローレンツ氏をお迎えしてお届けします。

 昨日、商務省は、11月の米国小売売上高が1.1%減少したと発表しました。2カ月連続の減少※1となり、ほとんどのエコノミストの予想を大きく上回る落ち込みとなりました。それは、消費者心理の弱体化、雇用保険請求の増加、COVID-19感染者の増加が、冬に向けて経済が低迷する要因になることを懸念する声も聞こえてきています。

 5月以降、ゴルフ市場全体は波乱の中で驚異的な回復力を示しており、今後も好調が続くことを期待する(あるいは少なくとも期待する)には十分な理由があります。11月は、売上高は5%程度まで大きく落ち込んできましたが、クラブの卸売出荷は前年比100%増、ゴルフボールの出荷は昨年11月実績を30%以上上回るなど、用具ビジネスにとっても好調な月でした。今週、多くの大手ゴルフ小売業者(実店舗とオンラインの両方)に問い合わせたところ、ここ数カ月(10億ドルを記録した第3四半期以降)は好調な売上が続いているとのことから、これまでにないほどの好調な購入需要のまま年の瀬を迎えていることがわかりました。

 また、クリスマスプレゼントとしてゴルフ用品販売が歴史的なレベルを上回る可能性があるという証拠もあります。オンラインでのゴルフギフトの検索数は、2019年と比較して25~30%増加し、関心度は少なくとも5年間で最高を記録していることが明らかになっています。12月の途中ですがオンラインデータは、この検索用語が12年間で最高の人気を記録する可能性があることを示唆しています。より多くのゴルファーが、今年は彼らの靴下の中にゴルフボール、アパレルやガジェットを見つけることでしょう。

 ゴルファーの間では、自分自身へのプレゼントを考えている人が増えているようです。今週、コアゴルファー350人を対象に調査をしたところ、4分の3の人が、自分のクリスマスプレゼントにゴルフ関連のグッズを他人へのプレゼント以上の金額を使うと答えています。最も人気のあるギフトは? ゴルフクラブは、支出の報告された増加と上記の出荷の急増を表しています。

 ゴルフ経済が低迷していないことを祈りましょう。NGFリサーチチーム一同、皆様が安全で楽しいクリスマスホリデーを過ごされることを願っております。

 

デイビッド

※1: 2020年9月から10月までの変化率を+0.3%から-0.1%に修正しました。

デビッド・ローレンツ チーフリサーチオフィサー

NGF(米国ゴルフ財団)

By 喜田 任紀

月刊ゴルフマネジメント前編集長、一般社団法人関東ゴルフ連盟グリーン委員会参与

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