2022年9月29日
2022年夏の最新情報をお届けします。
ゴルフのピークシーズンである6月、7月、8月の夏季は、ゴルフ業界にとって他のシーズンに比べ比較にならないほど重要であり、これらの月は1年の総ラウンド数のほぼ1.5倍の比重を持つ傾向にあります。多くのゴルフ施設にとって、勝負のシーズンなのです。
今年は、2021年の夏が記録的なシーズンであったことを考えると、全国レベルで、これら三つの重要な月のすべてが前年比で3%から4%増であったことは、通常の状態とはいえません。
今年の6月から8月のラウンド数は、パンデミック前の直近3年間の同じ期間で比較すると、平均値(2017~19年)を14%上回るペースで推移しています。
今年の夏が始まったとき、4月までのプレーは前年比10%減というスロースタートであったことについて、需要の低下よりも天候不順の反映である可能性が高いと指摘しました。そして今夏の好調なプレーは、ゴルフの人気が低迷しているという懸念を払拭するものです。実際、夏のプレーは、今年初めに母なる自然が私たちのために用意してくれた大きな穴から業界が這い上がるのに役立っています。8月末までで、2021年の記録的なペースからわずか2.6%の差でしかありません。
今後の4カ月間は、年間プレイヤーの30%強を占める重要な時期ですが、各月の総利用者数に与える影響は夏の期間ほど強くは感じられないでしょう。
それでも、もし良い天候が続けば、年末には2%程度の減少で済むかもしれません。4月以降を考えれば、決して悪い数字ではありません。また、2%程度のマイナスであっても、それは通常考えられる天候の影響を受けた年であることを思い出してください。それでも、今年は過去3、4年のうちでトップクラスの大台を記録する可能性があります。
母なる自然といえば、今週は、米国本土を襲った過去数年で最も強い嵐のひとつであるハリケーン「イアン」の被害を受けたすべての人々に思いを馳せます。
出典:https://www.ngf.org/strong-summer-rounds-bode-well-for-demand/
本記事のように、日本でもゴルフ施設の利用者数の速報を期待します。そしてゴルフ需要の背景にある社会情勢にも目を向けた解説が欲しい。米国は今年(2022)1月に悲壮的ともいえる爆発的な感染状況を経験しましたが、急激に感染者数を減らし(といっても1週間平均で5万人を超える感染者状況)現在は新型コロナウイルスと共存する生活が日常となっています。日本も早晩迎えるであろうコロナとの共存状態といえます。そしてゴルフ需要の最大のファクターである人口問題ですが、日本の少子高齢化、人口減少の流れとは逆に米国は増加が見込まれています。日々の数字も大切ですが、コロナと共存する「新しい日常」と「人口問題」との関連もお忘れなく。