USGA研究発表

2023年4月7日

ジョージ・ウォーターズ(George Waters、USGAグリーンセクション教育担当シニアマネジャー)

 ゴルフコース関係者が、スイングスピードの遅い、そうした多くのゴルファーに素晴らしい経験を提供したいのであれば、適切な位置にある使い勝手の良い魅力的なフォワードティーを持つことが決定的に重要です。

重要なポイント

  • 米国のほとんどのゴルフコースのフォワードティーのヤーデージは、多くのプレーヤーにとって、飛距離や力量にあったホールの長さに対して長すぎる。
  • 飛距離が短かったり、スイングスピードの遅いプレーヤーは、近年急速に増加しているゴルフ人口の重要な部分を占めている。
  • 平均的な女性ゴルファーやスイングスピードの遅いゴルファーなど、より多くのプレーヤーにとって、コース距離が5,000ヤードよりも4,000ヤードに近いティーの位置がより適しています。
  • デザインだけでなく見せ方やコースレーティーングを調整することで、フォワードティーにまつわる偏見などのスティグマを軽減し、フォワードティーの使用を促進することができます。

 飛距離の短いショートヒッターにとってより良い経験を提供するフォワードティーの必要性は、ゴルフ業界では長い間議論されてきましたが、広く普及するには時間がかかります。フォワードティーは、使用するプレーヤーにとって距離が長すぎることが多く、その設置位置や様子は、他のティーングエリアほど注目されないかもしれません。そのため、初心者のゴルファーやショートヒッターは、特定のコースでプレーすることを躊躇したり、今日はゴルフをあきらめようといった気分の悪い経験をする危険性があります。

 本来フォワードティーからプレーすべきゴルファーが、ベストショットでもグリーンに届かず、長いクラブで何度も打つという事実は、多くのゴルフコースのフォワードティーはもっと前にあるべきという明確な証拠です。そして、フォワードティーが自分のゲームに合っていても、それを使いたがらないゴルファーがいることも問題です。ゴルファーやゴルフ業界で働く人々は、フォワードティーに関連する問題を日常的に見聞きしていますが、問題の範囲、潜在的な改善策、フォワードティーの改善に関連するコストと利益をよりよく理解するのに役立つ確かなデータが不足していました。

 USGAの最近の研究では、コースがフォワードティーを改善し、ゴルファーにフォワードティーの使用を促し、最終的により多くのプレーヤーのゴルフ体験全体を向上させるために、フォワードティーの利用可能性と利用状況を取り巻く問題を詳しく調べました。

なぜフォワードティーが重要なのか?

 フォワードティーの品質が重要である最も明白な理由は、多くのプレーヤーがフォワードティーを利用することで、適度なチャレンジで楽しいラウンドをすることができるからです。典型的なフォワードティープレーヤーは、初心者、多くの女性ゴルファーそしてスイングスピードの遅い人たちです。これらのグループは、近年急速に増加しているゴルフ人口の重要な部分を構成しています。

 米国ゴルフ財団(NGF)のデータによると、2021年に初めてコースでプレーしたゴルファーは過去最高の320万人でした。この数字が300万人を超えるのは2年連続、200万人を超えるのは8年連続です。また、2021年にゴルフ場でプレーしたジュニアは310万人を数え、1997年以来最大の増加率となった2020年の24%増に続き、安定して増えています。そのジュニアの中で、女子は36%を占めており、この割合は2000年の2倍以上になっています。2021年には620万人の女性プレーヤーが報告されており、現在、女性はコースでプレーするゴルフ人口の25%を占めています。これらのプレーヤーは、一般的にスイングスピードが遅く、飛距離が短いため、効果的なフォワードティーは、彼らの楽しみとゲームの長期的な発展を支える健全性のために重要な役割を果たします。

 ゴルフ場のオーナーやオペレーターは、女性プレーヤーやジュニア、ファミリー層をコースに呼び込むことに強い関心を示しています。また、ジュニアゴルファーからシニアゴルファーまで、より長い期間、ゴルファーを顧客として維持したいという強い要望があります。これらのプレーヤーのニーズを満たすフォワードティーを提供することは、ゴルフ場サイドの目標を達成するための重要な要素です。

 プレーのペースは、フォワードティーを使用するゴルファーとコース内の他のゴルファーの双方にとって、改良されたフォワードティーがもたらすもう一つの潜在的な利点です。USGAの調査によると、ゴルファーが自分のプレー能力に合ったティーを使用すると、プレーのペースが向上し、そしてプレーのペースはゴルファーの満足度において最も重要な要素の一つになっています。また、私たちが調査した全米ゴルフコースオーナー協会(NGCOA)の会員の大部分においても、プレーペースの改善は優先事項となっています。なぜなら、ラウンドが速ければ速いほど、お客さまは満足し、1日あたりのラウンド数が増え、収益の増加に直接つながるからです。

既存のフォワードティーはゴルファーのニーズを満たしているか?

 今回の研究の狙いは、フォワードティーの距離の現在の数とそれらの位置とゴルファーの能力との関係性、そしてフォワードティーの使用頻度の把握でした。この研究のための情報は、USGAコースレーティーングTMデータベースや、ワールドハンディキャップシステムTMを通じて2020年に投稿された約5500万のスコアなど、いくつかの重要な情報源から得られました。これらの大規模なデータは、米国におけるフォワードティーの現状を明確に描き出し、強固で信頼性の高い情報を提供しています。

 米国の18ホールコースのコースにおけるフォワードティーヤードの中央値は4,952ヤードです。米国の40%以上のコースでは、フォワードティーからのヤード数は5,000ヤード未満でした。投稿されたスコアデータから、フォワードティーの距離が5,000ヤード以上の場合、女性ゴルファーの使用率が70%以上であることがわかります。4,400~4,600ヤードの場合は、女性ゴルファーの利用率は37%でした。このことから、女性ゴルファーの中には、5,000ヤード以上のティーがあれば、他の選択肢を選んで前からプレーする人が相当数いることがわかります。

フォワードティーのヤーデージに別米国内のゴルフコースの内訳(USGA2021年)
女性ゴルファーのティー利用率の内訳(800万人の投稿スコアより)/2020年GHINデータ

 18ホール、パー72のゴルフコースで、現在のフォワードティーからのヤード数の中央値が4,952ヤードの場合、平均150ヤードのボールを打つプレーヤーは、一般的にドライブを打つと仮定すると、18ホール中17ホールで5番アイアン以上のクラブでアプローチショットを打つことになります。これは、明らかに、繰り返し、過度な難しいラウンドになる条件設定といえます。参考までに、ハンディキャップインデックスの平均的な女性ゴルファーのインデックスは27.5で、ドライビングディスタンスの平均は148ヤードです。

良いフォワードティーの距離とは?

 より良いフォワードティーの位置を考えるとき、ゴルファーの経験という観点から望ましい結果を想定することが重要です。フォワードティーからのプレーをできるだけ楽しくするためにはどうしたらいいのか。2万人のゴルファーを対象にした調査では、80%以上のゴルファーが、ラウンド中にさまざまなショットをバランスよくプレーし、自分のドライビングディスタンスに合ったホールがあることは、自分の経験に「大きなプラスの影響」または「非常にプラスの影響」を与えると答えています。また、同じ調査で、ゴルファーが好むアプローチショットは6番アイアン前後であり、3番ウッドでアプローチショットを打つことはホールを長く感じると回答しています。

 PGA オブ アメリカの資料「成功のためのゴルフコース設定」では、ドライバーのスイングスピードが65mphに近く、ドライバーの距離が140ヤードのプレーヤーは、4,000ヤードから4,200ヤードの間のティーセットでプレーすることを推奨しています。PGA オブ アメリカとUSGAのイニシアチブ「Tee it Forward」は、同じプレーヤーに対して3,500ヤードから3,700ヤードの間の距離を提案しており、ASGCA(米国ゴルフコース設計者協会)とUS Kids Golfが支持するLongleaf Tee Systemは、これらのプレーヤーに対して3,800ヤードを推薦しています。これらの推奨事項には議論の余地がありますが、フォワードティーを5,000ヤードよりも4,000ヤードに近い位置に設置することを示唆していることは確かで、これは米国の約70%のコースにとって大きな修正となります。

 ゴルファーの能力、すなわち様々なクラブでの飛距離に関するデータと、アプローチショットで様々なクラブを打ちたいというゴルファーの希望を組み合わせることも、適切なフォワードティーの設定距離を導き出す一つの方法です。USGAが300人のゴルファーを対象に行った実地調査データによると、ドライバーで平均150ヤードの人は、6番アイアンで平均110ヤード、9番アイアンで平均80ヤードのようです。つまり、平均的なティーショットの後に、平均的なアプローチより長いショットと短いショットが必要なホールがあることを意味します。

“4,200~4,600ヤードの間でフォワードティーを提供することは、コースにとって良いスタート地点となります”

 この範囲のフォワードティーの長さは、ゴルファーのパフォーマンス研究とティーの選択データに基づいて、平均的な女性ゴルファーとごく一部の男性ゴルファーに適合することを表しています。しかし、多くのゴルファーは、平均的な女性ゴルファーほどボールを遠くに飛ばさないことも忘れてはいけません。そのようなゴルファーに対応するためには、さらに前方にティーが必要になりますが、そのティーはあまり使われないでしょう。スコアデータによると、18ホールのゴルフコースの4,200ヤードより短いフォワードティーは、女性ゴルファーのラウンドの12%を占めていますが、男性ゴルファーの使用はほとんどないそうです。

 4,200~4,600ヤードの間にフォワードティーを設置することは、コースにとって良いスタート地点となります。この範囲のティーは、多くのプレーヤーに適しており、現在のスコア投稿パターンに基づくと、かなりの人の利用が見込まれます。これより前方に設置するティーも有益ですが、4,200~4,600ヤードのティーの代替品としてではなく、補完的なものとして捉えるべきかもしれません。

ゴルファーにフォワードティーを利用してもらう

 より多くのプレーヤーに適したフォワードティーを提供することは、ゴルフ施設のオーナーやオペレーターが取り組むべきことです。しかし、改善された選択肢のメリットを実感するには、ゴルファーが進んでフォワードティーを使用する必要があります。既存のフォワードティーのユーザーは、例えそうすることでより多くのグリーンでショットが届くようになり、ラウンド中により多くのクラブを使って打てるようになったり、より設計意図に近い方法でコースをプレーできるようになったとしても、前方のティーから打つことに抵抗がある場合があります。また、過去にフォワードティーを使用したことがないゴルファーは、フォワードティーが自分の飛距離やプレー能力に合っていても、フォワードティーを選ぶことに抵抗があることが多いようです。特にフォワードティーの使用に関しては、ゴルファーの様々な偏見や考え方が、ティーを選ぶ際の障害になることが確認されました。

 性別や年齢が含まれているティーの名称は明らかな問題ですが、ゴルファーは特定のティーの色や場所を特定のグループと関連付けることがあります。2万人のゴルファーを対象にした調査では、76%が赤ティーを女性用、64%が白ティーを男性用、79%が青ティーを男性用またはプロ用と認識していました。PGAおよびLPGAのプロ700人以上を対象とした調査では、91%が、ティーの選択に関するスティグマによって、一部のプレーヤーが自分の能力に合ったティーの選択を嫌がると感じています。

 また、フォワードティーが男性だけでなく女性プレーヤーからも評価されていない実態もあります。これはスコア投稿の観点からプレーヤーがフォワードティーを使うことを選択しないだけでなく、フォワードティーをめぐるイメージにも影響を与えます。男性用でないとなると、フォワードティーは”女性用”というスティグマが強化されます。

 フォワードティーの使用に関する性別や年齢のスティグマは長年にわたって頑固であることが証明されていますが、ゴルフコースや倶楽部組織が変化を促進するためにできることがあります。すべてのティーを男女兼用にすることは、私たちが調査したゴルファーや業界関係者の大多数が支持する簡単な出発点です。

 ティーの色や名前を変えることも、多くのコースがスティグマを薄め、さまざまなティーセットの利用を増やしてきた簡単な方法です。一部のコースでは、ゴルファーが自由に選択できるように、ティーカラーの伝統的な順番を変えただけでというケースもあります。フォワードティーが赤でなくなれば、女性ゴルファーだけのものという認識が薄れるかもしれません。また、赤、白、青のような色から、従来の色にあった性別や年齢の識別ができないまったく別の色に変更する例もあります。ティーマーカーも色をつける必要はなく、多くのコースが数字や記号を使ってティーを識別しています。

フォワードティーのプレゼンテーション

 逸話的な証拠とUSGAの定量的な調査研究の結果から、ゴルファーはティーングオプションにかかわらず、同等のレベルのプレゼンテーションとコンディショニングを期待していることが示唆されます。2万人のゴルファーを対象にした調査では、回答者の78%が、ティーボックスの構造と品質の一貫性は、彼らの満足度に「大きなプラスの影響」または「非常にプラスの影響」を与えると答えており、これはおそらく、さまざまなティーングオプションを利用する意欲につながるものと考えられます。PGAとLPGAのプロを対象とした調査では、フォワードティーのプレゼンテーションの重要性と、プレゼンテーションが利用全体に与える潜在的な影響について確認することができました。調査対象となった742名のゴルフプロフェッショナルの内、82%が、すべてのティーセットで同等のプレゼンテーションとコンディショニングを提供することで、プレーヤーが自分のゲームに最も適したセットを選択する可能性が高くなると感じています。

 ユーザーの目から見て、比較可能であることは重要な考慮事項ですが、比較可能な体験を提供することは、すべてのティーに精巧な演出を必要であることを意味しないことを認識することが重要です。コースは、すべてのティーの周りのアクセサリー、植栽、装飾を縮小することで、視覚的にも財政的にも負担の少ない、同等の体験を提供することができます。しかし、重要なのは、”同等”が必ずしも”それ以上”を意味するわけではないということです。実際、多くのゴルフ場では、凝ったティーの演出に伴う不必要なメンテナンスやセットアップのコストを削減する傾向にあります。

 フォワードティーとコースの他のティーとの「比較可能性」の問題に関連する課題として、フォワードティーをプレーヤーの能力に距離に設定すると、フォワードティーを既存のフェアウェイラインの始点を超えて配置しなければならないことが多いという事実があります。このため、フォワードティーがフェアウェイ周辺に設置されることが問題になります。このような状況は珍しくなく、世界で最も評価の高いコースでも見られますが、ゴルフ業界の多くは、フェアウェイにあるマーカーが余計なもののように思えたり、「本当」のティーではない、というフォワードティープレーヤーの不満を聞きます。2021年にUSGAが2万人のゴルファーを対象に行った調査では、53%が「ティーンググラウンドを周囲と物理的に区別するものがなければ、フェアウェイにあるティーマーカーからプレーすることに問題がある」と答えています。

ティーについて:フェアウェイにあるティーからのプレーをどう思いますか

 この問題はいくつかの方法で解決することができます。より明確なティー構造でティーを周囲の地形より少し高くすることは、知覚に良い影響を与えます。フェアウェイ内の勾配にあるティーに問題があると答えた調査回答者の76%は、ティーが周囲のフェアウェイより高くなれば、その意見も改善されると答えています。ティーに至る斜面がフェアウェイ管理機械で刈れる範囲であれば、ティーの表面を少し高くしても、メンテナンスに追加費用はかからないと思われます。フェアウェイに沿ったラフにティーを置くと、より典型的な表現が可能になりますが、傾斜角度が悪くなったり、メンテナンス費用が増える可能性があります。

ティーの選択 正式なティーインググラウンドの設置による結果

ティーインググラウンドが周囲のフェイウェイより高くなり、正式なティーインググラウンド構造にした場合、あなたの意見は変わりますか?

 フェアウェイ内にあるフォワードティーに関する知覚の問題を解決するもう一つの方法は、フェアウェイの開始点をフォワードティーの前方にずらすことです。ほとんどの場合、後方のティーを使用しているゴルファーがフェアウェイに到達することに問題はなく、フェアウェイラインをずらすことで、特定のコースのゴルファーにとってより魅力的なプレゼンテーションであれば、フォワードティーをラフで囲むことができます。フェアウェイはラフよりも刈り込みや水、肥料、植物保護剤の使用量が多いため、フェアウェイの面積を小さくすることは、コストと資源の大幅な節約にもつながります。

最終的な分析

 現在のティーの位置と、そのティーが意図するゴルファーの能力との間のミスマッチは、今日のゴルフが抱える重要な問題です。スイングスピードが遅く、飛距離が短いプレーヤーは、現在のゴルファー人口の25%以上を占めており、600万人以上のプレーヤーに相当します。また、ゴルフ人口に占める割合も増加しており、顧客層としてますます重要な存在になってきています。現在、米国の18ホールのゴルフコースの内、これらのプレーヤーの多くに適した距離のフォワードティーを提供しているのは30%以下という事実は、ゴルファーの満足度、ゴルファーの定着率、そもそもゴルフを始めようとする意欲に明らかにマイナスの影響を与えます。ショートヒッターや女性プレーヤーは、楽しい経験をするためのティーがなければ、ゴルファーの満足度が低くなる傾向があるのは当然です。

“現在のフォワードティーの位置と、そのティーが意図するゴルファーの能力とのミスマッチは、今日のゴルフが抱える重要な問題である”

 現実には、多くのフォワードティーユーザーは、平均的なゴルファーが経験するよりも難しく、変化に乏しいゴルフに慣れてしまっているのです。多くのフォワードティープレーヤーは、ベストショットでもグリーンに届かず、バッグの中の一番長いクラブで繰り返し打ち、パーを取る良いチャンスはめったに訪れません。すべてのゴルファーがそうであるように、フォワードティーを使うプレーヤーは、チャレンジ精神を持ち、自分のゲームを向上させたいと願っています。

 フォワードティーが抱える現在の欠点は、多くのゴルファーの経験と多くのゴルフコースのボトムラインに有害であることです。良いニュースは、新しいフォワードティーを追加することは、ゴルファーの満足度を高めるための最小限の強力な費用対効果の高い方法であるということです。私たちが調査したNGCOA会員の半数以上が、今後5年間でゴルフコースの改善に年平均5万ドル以上を投資する予定だと回答しました。このレベルの投資であれば、確実なリターンが期待できるフォワードティープロジェクトにも容易に対応できるはずです。

 米国ゴルフコース建設業者協会(GCBAA)が2019年と2020年に実施した200以上の建設プロジェクトのデータから、建設業者を利用した場合のティー建設のコストは1平方フィートあたり平均5.52ドルでした。一般的なフォワードティーを600平方フィートと仮定すると、ほとんどのコースで十分な広さのフォワードティーを一つ新設するためのコストは3,000ドルから3,500ドルの間となるでしょう。また、新しいティー一つにつき、1,000ドルから2,000ドルの灌漑施設の設置が必要になると思われます。したがって、40,000ドルから50,000ドルの予算で、10個の新しいフォワードティーを建設することができます。ティーの建設プロジェクトは、現場固有の要因によってこれよりも高くなることもありますが、フォワードティーは必要コストの下限に収まる傾向があります。また、フォワードティーの建設は、ゴルフコースのメンテナンスチームにとって合理的な社内プロジェクトとなり、さらなる節約につながることもあります。このように、フォワードティーはバックティーよりも潜在的なユーザー層が広く、建設コストが低いため、投資回収が速いということがわかります。

 ゴルファーのパフォーマンスと飛距離に関する今日の理解、そしてゴルフというゲームの現在と将来の健全性のためのフォワードティーゴルファーの重要性から、すべてのコースはフォワードティーのオプションを客観的に評価し、問題がある場合には改善を検討する必要があります。ゴルフコースの改造を検討する際には、常にそうですが、資格を持ったゴルフコース設計者、コース管理者、ゴルフプロに相談することで、最良の結果が得られると思います。これらの専門家が一緒になって、適切なフォワードティーのヤーデージを特定し、地形やコース設計に合わせてティーの配置や構造を調整し、維持費に悪影響を与えずにプレーヤーにとって魅力的なティーの見せ方や維持ができるようにします。すでに多くのコースがフォワードティーの改良を行い、さらに多くのコースがその計画を立てています。この流れは、ゲーム全体にとって大きなメリットとなることでしょう。

出典:https://www.usga.org/content/usga/home-page/course-care/green-section-record/61/issue-06/forward-tees-for-the-future.html?fbclid=IwAR2c482dleaP3_WUtDXfNtOZZ9EQQNLEO8s8B362EO1nBoPwWfKB-cCDDcU

Reprinted with permission of USGA Green Section

By 喜田 任紀

月刊ゴルフマネジメント前編集長、一般社団法人関東ゴルフ連盟グリーン委員会参与

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