2023年5月18日
米国のゴルフは市場規模1,020億ドルの産業となっており、前回、ゴルフ産業の経済的貢献度を定量的に検証した2016年よりも20%も拡大しているという話題をお聞きになった人もいるかもしれません。
1,020億ドルは確かに大きいマーケットですが、市場規模を数字で把握するのは簡単なことではありません。そこで、(できれば)参考になるような事例をご紹介しましょう。1,020億ドルは、NFLの収益の5倍です。2022年に1日平均2,430万個の荷物を配達したUPSの世界的な収入とほぼ同じ経済規模になります。テスラ、P&G、ウォルト・ディズニー・カンパニーの昨年の収入より25%多く、ナイキの収入より120%多く、ネットフリックスより220%多いのです。
関係者としては、ゴルフが単なるゲームではなく、ライフスタイルであることを経済的に証明したいと思われるでしょう? そうなんです。
ゴルフがビッグビジネスであることは多くの人が認めるところですが、見失いがちな点は、ゴルフが果たす多大な経済波及効果です。プレー代、打席料、会費、用具、アパレル、旅行、シミュレーター、コース改修など、12桁の直接支出に加え、企業間活動や家計支出(ゴルフ関連の労働所得)でも1,250億ドルというマーケットを支えています。つまり、総経済規模は4分の1兆ドル(2,270億ドル)に達し、GDP上位50カ国のリストに入るほどです。
もうお分かりになりましたか?
この業界の慈善事業への貢献について考えてみましょう。2022年に46億ドルの寄付を達成したゴルフほど、慈善活動に大きな影響を与えるスポーツはありません。いかがでしょうか。これは、個人、遺贈、財団、企業を合わせた米国の全慈善寄付金(485億ドル)の約1%に相当します。
このような研究は、ゴルフが持つ深遠で広範な効果を伝えるために不可欠です。NGFは過去2年間、コロラド州、インディアナ州、マサチューセッツ州、オレゴン州の経済調査も行っています。マサチューセッツ州ゴルフ団体連合(AMGO)のために作成された最新の報告書は先週発表され、ゴルフが州全体の直接経済活動に20億ドル以上の経済効果をもたらし、米国で最も小さい州の1つであるマサチューセッツ州に約52,000エーカーの緑地を提供していることが明らかになりました。
Reprinted with permission of NGF
ゴルフの経済効果について詳しくは、こちらのレポートをご覧ください。
https://www.ngf.org/wp-content/uploads/2023/05/AGIC_Economic-Impact-Report-2023.pdf
著者:デイヴィッド・ロレンツ(David Lorentz)