2020年4月29日(水)
R&Aは様々な団体と協力して、政府が現在の制限を解除すると判断した場合の英国でのゴルフプレー方法についてのガイダンスを作成しました。
このガイダンスは主に五つの分野をカバーしています:ゴルフコースの設定、ラウンド前、ラウンド中、ラウンド後の各プレーに関する項目、ゴルフ規則関連事項です。このガイダンスは政府への提出物の一部を構成しており、変更される場合があります。
これは、COVID-19による厳しい状況の中で、英国でのゴルフプレーの再開方法に透明性と明確さを提供すために現在の考えをまとめたものです。
最新情報は逐次更新されており、R&Aのソーシャルメディア・チャンネルで共有できます。
COVID-19制限下での英国のゴルフプレー
英国のゴルフ業界は、政府のCOVID-19規制が緩和された場合、ゴルフ施設の安全をどのように確保するかを慎重に検討してきました。詳細な業界ガイドラインは、グリーンキーパー、クラブプロ、ゴルフクラブマネージャー、管理責任者、そしてもちろんすべてのゴルファーを含むすべてのスタッフの利益のために発行されました(https://www.pga.info/covid-19-resource-hub/ を参照)。
ゴルフクラブやゴルフ施設には様々なタイプがあり、「安全なゴルフプレー」の手順は、各地域で最終的に決定され、実施される必要があります。しかし、基本的なことは、規則と手順を遵守してきた実績のあるスポーツ全体に共通しています。これらの手順には、ラウンド前の駐車場に到着してから、ラウンド終了時にすぐに帰宅するまで、ゴルフプレーに関わるすべてが含まれます。ゴルファーは、社会的距離に関する規則を一貫して遵守しなければなりません。また、安全なプレーを確保するためには、ゴルフ規則に関連して設定された一時的な規定に従う必要があります(下記「e.ゴルフ関連規則」参照)。
各クラブ/ゴルフ施設は、政府の規制を確実に遵守するために、その手続きを調整する必要がありますが、ゴルファーの行動を以下の五つのカテゴリーに分けて考慮する必要があります。
・コース設定
・ラウンド前
・ラウンド中
・ラウンド終了後
・ゴルフのルール関連事項
a.コース設定
最新版の「COVID-19発生時におけるゴルフ場の必須整備事項説明書」(英文PDFです)をご参照ください。
ゴルフコースに関わる項目
・レーキやボール回収機はすべて撤去してください。
・ボール洗浄機と飲料水設備は、カバーをかけてください。
・ベンチやゴミ箱は撤去し、カバーをかけるか、プレーヤーが触れないように掲示板などで明確に指示してください。ただし、コースを規定する杭は動かせない障害物として扱うことができます。
ホールと旗竿
・旗竿はプレーヤーが保持することはできますが、旗棒に触らないことを明記しておくことを強く推奨します。
・ホールカップの設置方法は、ボールの全てがパッティンググリーンの表面より下に落ちず、簡単にボールが取り出せるようにしたものを使用してください。
練習場
・消毒をして安全が保証されない限り、練習場(練習用ネットを含む)は閉鎖されるべきです。
b.ラウンド前
予約
・クラブ/ゴルフ施設は、スタッフとゴルファーの安全を確保するために、スタート予約とプレー進行を一元管理できるシステムにしてください。
・1組の最大人数は、クラブまたはゴルフ施設が確認するものとし、政府の要求事項に従わなければなりません。
・スタート間隔は10分以上としますが、クラブ/ゴルフ施設によってはそれ以上の間隔が適切な場合もあります。
ゴル場到着時とスタートまでの待ち時間
・クラブハウスとロッカールームは閉鎖してください。クラブ/ゴルフ施設によっては、必要不可欠なアクセス(例:トイレの使用)が制限される場合があります。
・クラブ/施設は、ゴルファーとお互いに事前に連絡を取り、クラブ/ゴルフ施設到着時に適用される社会的距離を保つための要件(例えば、スタート前の一定時間まで車を離れてはいけないなど)について、ゴルファーに助言してください。
・クラブ/ゴルフ施設は、ゴルファーがスタートする前に、プロショップまたはスタート小屋周囲で、社会的距離を保つための要件を確実にするための手順を設けるべきです。
・消毒をして安全が保証されていない限り、手引きカート、ゴルフカート、その他の物品を貸し出してはいけません。
・クラブ/ゴルフ施設は、練習用パッティンググリーンの使用手順を定めなければなりません。例えば、スタートする次のグループのプレーヤーが優先的に使用できる。
C.ラウンド中
・ラウンド中は、少なくとも2メートル離れていることを確認するようにクラブや施設側がゴルファーに指導し、注意を促すべきです。
ティーイングエリア
・ティーショットの際には、ゴルファー同士の距離が近くなりやすく、ティーイングエリアでは2メートルの距離を保つようにゴルファーに注意を促してください。
一般的な事項
・ボール落下地点に向かって歩くとき、ボールを探すとき、ショットをするときには、2メートル以上離れた場所にいるように注意してください。
・所有者が不明なボールに触れないように注意してください。
バンカー
・コース内にはレーキは置いてありませんので、クラブや足を使って砂を均してください。
パッティンググリーン
・パッティンググリーンでは、お互いに2メートルの距離を保ち、旗竿に触れないように注意してください。
d.ラウンド後
・ラウンド中と同様に、ラウンド後も社会的距離を保つことが重要であることをゴルファーに思い出させるよう配慮し、ラウンド終了後は、クラブハウス周辺に人が集まらないようにし、ゴルフコースやクラブ/ゴルフ施設から直ちに退出しなければなりません。
e.ゴルフ関連規則
・予告があるまでの間、以下の規定は一時的に認められるものとします。
プレーの形式とスコア管理
・当面の期間はコンペ形式のゴルフ競技は避けることが推奨され、複数のグループのプレーヤーが参加するストロークプレー競技は避けることが推奨されます。
・コンペ形式のストロークプレーが行われる場合は、スコアカードの取り扱いやスコアカードの交換を必要としない採点方法を使用しなければいけません。
・競技委員会は、規則 3.3b に厳密に準拠していない、または規則 3.3b の下で適用される通常の方法に準拠していないストロークプレーの採点方法を許可することができます。例えば、以下のようなものです。
■プレーヤーは自分のホールのスコアをスコアカードに記入してもよい(そのためにマーカーをつける必要はない)。
■マーカーに自分のホールのスコアをスコアカードにアテストして証明してもらう必要はありませんが、口頭など何らかの形で証明する必要があります。
■委員会が別の方法でスコアカードを受け入れることができるのであれば、スコアカードそのものを委員会に返却する必要はありません。
・ゴルフ規則に規定されているように、スコアカードは電子的なものであっても構いません。
バンカー
・ゴルファーがバンカーを均す際に十分な注意を払うならば、バンカーについてのローカルルールを定める必要はないはずです。しかし、レーキがないことがゲームの楽しみに大きな影響を与えると委員会が判断する場合は、バンカーにプリファードライを適用し、プレーヤーがバンカーにボールが入った場合には、ボールのあった場所から1クラブレングス以内で、その場所よりもホールに近づかないことと規定できます。
旗竿
・ゴルファーは、旗棒を常にホール内に残し、旗竿に触れないようにしてください。この方針を行動規範やローカルルールで定めるか、行動規範に基づく罰則として設けるのか、またローカルルールに違反した場合の罰則を設けるかは、委員会の決定事項です。
・暫定的な規定として、用具規則パート8の仕様を満たしていない旗棒は、選手の安全のために使用することができます。
ホールカップとカップイン
・ホールカップは、ボールのすべてがパッティンググリーン面より下に入らないようにセットし、ボールの一部でもパッティンググリーン面より下にあればホールに入ったものとみなします。
・ホールからボールを拾い上げる必要性を最小限にするために、委員会はホールから12インチ以内(一般的なパターグリップの長さより少し長い)にあるボールは次のストロークでホールに入ったものとすると規定できます。この規定はマッチプレーの場合は、この距離より遠くにあるボールに対してコンシード(OKパット)することを妨げるものではありません。
・委員会は、ホールカップをパッティンググリーン面より上に設置させ、そのホールカップにボールが当たった場合はホールに入ったことにする、と決めることができます。
注:上記の措置のどれかを使用したスコアがハンディキャップの目的として受け入れられるかについては関連するハンディキャップ機関に相談してください。
出展:https://www.randa.org/en/news/2020/04/golf-in-the-uk-under-covid-19-restrictions