THE GOLF BUSINESS

アリステア・ダンズミュア(Alistair Dunsmuir)

2023年2月14日 12:07

 英国のTHE GOLF BUSINESSは、スコットランドのゴルフ統括団体であるスコティッシュ・ゴルフ(スコットランドゴルフ協会)が、提携ゴルフクラブの全会員が支払う賦課金を200円値上げし14.50ポンド(約2,340円)から15.75ポンド(2,540円)に引き上げることを3月の定時総会で提案しているという記事を掲載しています。

 スコティッシュ・ゴルフは、この8.6%の値上げにより22万5,000ポンド(約3,600万円)を調達できる予定です。

 従来、スコティッシュ・ゴルフに所属するゴルフクラブの会員数は約17万人でしたが、COVID-19によるロックアウトが解除されるとゴルフ場はゴルファーで賑わい、会員入会希望が急増、2021年にはその数は20万7000人以上となったとされています。しかし現在は、スコティッシュ・ゴルフのウェブサイトでは約18万人となっています。

 スコティッシュ・ゴルフでは、(ゴルフ)ゲームの成長を中心とした「ゴルフを愛する国民を鼓舞する」という使命を自覚し、刷新された核心的な4カ年戦略の展開を計画しています。計画の詳細は今後数週間で会員に伝えられる」としています。

 声明では、倶楽部会員ではないゴルファー(インディペンデントゴルファー)のためのイニシアチブプログラムを実行した結果、2,000人を超える会員を獲得、昨年度のスコティッシュ・ゴルフは7万8,000ポンド(約1,260万円)増収があったと強く主張しています。

 また、スコティッシュ・ゴルフによると、新しい会員管理システム(VMS)は、30%の市場シェアを達成したことです。また、スコティッシュ・ゴルフの無料アプリは、現在24万人以上の登録ユーザーを得ています。

 スコティッシュ・ゴルフでは、「すべての組織において経済的・財政的現実に直面しています」としており、「2桁のインフレと一般的なコスト上昇により、現行のサービスとサポートプログラムを提供するためのコストは、来年度に約40万ポンド(約6,460万円)増加すると推定され、理事会と経営陣は、費用を抑えるために、組織全体のすべての支出の見直しを行う」としており、このような背景のもと、過去4年間のインフレ調整後の加盟金は8.6%の引き上げとなり、これは実質インフレ調整の半分以下となるそうです。この一人当たり 1.25 ポンドの値上げは、クラブ会員数が毎年安定していると仮定すると、[1.25 x 180,000]で22万5,000ポンド(約3,600万円)の増収になると見込んでいます。

 協会では、「増加した費用をカバーするには不十分ですが、商業収入源を増やすことで不足分を補いたいと考えています。少なくとも3カ月分の運営費をカバーする手元資金を保有することが賢明だと考えます。スコティッシュ・ゴルフの現在のコストに基づくと100万ポンドに相当します。現在、当社の手元資金は約160万ポンドです。今後、地域や草の根レベルでゲームを発展させるために、多くの成長イニシアチブプログラムを支援、優れたゴルフの才能を発掘し、育成するための資金が必要となります。長期的には、スコティッシュ・ゴルフの目標は、より大きな商業的収入源を生み出し、会員への将来の負担を軽減することです」と話しています。

出典:https://www.thegolfbusiness.co.uk/2023/02/scottish-golf-aims-to-raise-affiliation-fees-by-8-6/?fbclid=IwAR0yoJU72tMYQCrjBKSzNdQa84fFGl09Myxc1H4S1H3mzoVeR65r2JC0yDQ

By 喜田 任紀

月刊ゴルフマネジメント前編集長、一般社団法人関東ゴルフ連盟グリーン委員会参与

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください