2023年7月27日

 米国のゴルフコースでのプレー回数は、3カ月連続で前年比プラスとなった(4月:7.8%増、5月:10%増、6月:5.5%増)。

現状を「新常態」と宣言するにはまだ早いか? 判断はあなた次第だ:

 コビッド2019に関連したゴルフ規制が解除されて以来、過去37カ月のうち35カ月がパンデミック前の実績を上回っている(比較のために2017-19年の月平均を基準)。

 さらに説得力があるのは、これらの37カ月のうち24カ月が2007年までのピークを上回ったことである。他の13カ月のうち7カ月だけが13年のピークを5%以上下回り、そのすべてが季節特性、気温の変動、異常気象によって真のゴルフ需要が低下する可能性のある月(2月、3月、4月、11月)であった。

 7月に入り、私たちは2021年半ばに記録されたペースから1%未満、そしてパンデミック前の中間点(再び、2017年から19年の平均を使用)よりも15%以上伸ばしている。

 これらが、慎重な楽観主義の下、激動し変化し続ける今日の時代における予測や戦略立案の指針となっている。

 そして、消費者の「ゴルフコース」に対する欲求が弱まっているという説得力のある証拠はない。むしろ、その傾向はますます強まり、広がっている(カントリー・ミュージックの大スター、ルーク・コムズが、世界的アイコンのDJキャレドにゴルフで挑んでいるのを見ただろうか)。

 とはいえ、お金と天候に依存するアクティビティであるゴルフにとって、食欲が満たされるだけでは必ずしも十分ではない。FRBは依然インフレを鎮めようとしており、アメリカ人は前代未聞の蒸し暑い7月を汗だくで過ごしているのだから、ラウンド需要の短期的な見通しは、いくらか低下していると考えるべきだろう(ゴルフボールのオンライン検索人気が最近、初めて2022年のレベルを下回ったことに注目しなくてはいけない)。

 長期的には、ゴルフが大衆の生活文化に浸透し、ブランドを近代化し、製品ポートフォリオを拡大し続け、競争が激化する市場で競争力を増していく中で、多かれ少なかれ、現状のトレンドが続くと予想される。

 冷静であれ。

 

デイビッド・ロレンツ(David Lorentz)

出典:National Golf Foundation – Midyear Update: New Normal? (ngf.org)

Reprinted with permission of NGF

By 喜田 任紀

月刊ゴルフマネジメント前編集長、一般社団法人関東ゴルフ連盟グリーン委員会参与

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